5種混合ワクチン|なかのキッズクリニック|中野にある小児科・アレルギー科・小児皮膚科

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5種混合ワクチン|なかのキッズクリニック|中野にある小児科・アレルギー科・小児皮膚科

5種混合ワクチンの5種とは百日咳、ジフテリア、破傷風、ポリオ、ヒブの5つを意味します。
(2024年5月からヒブワクチンを加えた5種混合ワクチンが発売になりました!)

百日咳はひどい咳嗽を起こす細菌感染症で、連続的な短い咳嗽(スタッカート)とその後の吸気時に起こる高い音調の喘鳴(ウープ)が特徴的です。咳嗽がひどいため顔がむくんだり(顔面浮腫)、目や首回りの点状出血を起こすことがあります。乳児では無呼吸、チアノーゼ(口唇が真っ青になる)、けいれんを認めることがあります。6か月未満のこどもが感染すると致命率が高いと言われています。最近は成人での流行が問題となっています。

ジフテリアは鼻、扁桃・咽頭(のど)、喉頭(のどの奥)に分類されるのどの細菌感染症です。偽膜というできものがのどにできるために嗄声(声がれ)、犬吠様咳嗽(ケンケン、バウバウしたようなこもった咳嗽)、呼吸困難、気道閉塞(窒息)が起こり得ます。心筋炎を合併することもあります。

破傷風は土壌中にある破傷風菌によって起こる細菌感染症です。開口障害(口が開かない)、痙笑(ひきつった表情をする)、嚥下困難(飲み込みにくい)などの症状があります。病気が進行すると後弓反張(のけぞうような姿勢)、強直性けいれん、呼吸困難、窒息が起こり得ます。けがをしたときに病院やクリニックで4種混合ワクチンや破傷風ワクチン歴を聞かれるのは破傷風の接種歴を確認するためです。

ポリオはかつて小児麻痺と呼ばれていた病気です。生ワクチンの経口摂取が行われていた時期もありました。四肢の非対称性弛緩性麻痺を起こします。感染者の90-95%は不顕性感染と言って無症状です。感染者の1-2%が髄膜炎を起こします。ウイルスが脊髄まで到達すると上述した麻痺を生じ、後遺症が残ります。感染者の0.1-2%と言われています。

インフルエンザ菌b型(ヒブ)は髄膜炎、敗血症、肺炎、関節炎、蜂巣炎、骨髄炎や喉頭蓋炎の原因菌の一つです。髄膜炎は致死率5%、後遺症25%と言われています。ヒブのうち、耐性菌であるBLNARとBLNARⅡを合わせると90%に達し、抗菌薬による治療が困難になる可能性があります。ヒブワクチンの導入により髄膜炎は著減しています。

生後2か月から接種可能です。

2024年4月時点
すでに4種混合ワクチンとヒブワクチンで開始されている方は、4回目の追加接種まで、そのままの接種となります。
5種ワクチンには、ゴービックとクイントバックの2種類があり、初回~4回目まで同一種類での接種が必要です。
当院ではゴービックの接種を行っています。

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